お茶で水分は補給できない?

今年の夏も猛烈な暑さが続いています。
汗をたくさんかくので、失われた水分を補給することの大切さが身に染みる季節ですね。

水分補給のポイントとして「カフェインによる利尿作用があるため緑茶やコーヒーは望ましくない」という話を聞いたことはないでしょうか。
お茶やコーヒーではせっかく補給した水分がおしっことして出て行ってしまう、という話です。
かつては広く受け入れられていた説で、私も患者さんにそのように説明したことがありますが、近年の研究ではそれほど気にしなくてもいいようです。

緑茶で有名な株式会社伊藤園は奈良女子大学と共同で、軽度脱水時の緑茶飲料の飲用は体液バランスを回復させ、緑茶飲料に含むカフェインによる尿排泄は促進されないことを確認したとのことです。この研究結果により、軽度の脱水時の水分補給飲料として、緑茶飲料が水と同程度に体液量を回復させることが示唆されました。
伊藤園のサイトに掲載された情報によると、カフェインを400mgとっても利尿作用はないというデータが出ているそうです。400mgというカフェイン量をお茶に換算すると約2リットル。脱水時にお茶を飲んでカフェインによる利尿作用を心配する必要はほとんどないようです。

ではなぜ「お茶を飲むとトイレに行きたくなる」と言われるのか?
私たちの体は体液の濃さが一定より薄くなった場合、余分な水分を排泄するようにできています。水分が足りていれば自然に排出されるのはお茶でも水でも同じですが、お茶を飲みすぎてトイレに行きたくなった時の印象が強いのかもしれませんね。

コーヒーもついても同様の研究があるようで、コーヒーで有名なネスレ日本のサイトによるとやはり「水分補給においてコーヒー摂取は同等である」「利尿作用は水摂取でも起こる」とあります。

まとめ

・お茶もコーヒーも水と同じように水分補給には有効で、必要以上に飲みすぎると尿として排出される
・水分補給の際にお茶やコーヒーの利尿作用を気にする必要はない


参考サイト
軽度脱水時の緑茶飲料の飲用が、尿排泄を促進しないことを確認
https://www.itoen.co.jp/news/article/57391
伊藤園健康フォーラムパネルディスカッション
https://itoen-forum.com/archive_01/discussion.html
コーヒーと水分補給
https://www.nestle.co.jp/sites/g/files/pydnoa331/files/asset-library/documents/nhw/interview7.pdf