五十肩ってなに?

「これって四十肩?五十肩?」「わたし70代だけど五十肩になるの?」などと聞かれることがあります。
四十肩も五十肩も呼び方の違いだけで実際は同じもので、肩の痛みと動かしづらさが主な症状です。
専門的には肩関節周囲炎あるいは凍結肩と呼ばれます。
江戸時代の書物に「凡、人五十歳ばかりの時、手腕、骨節痛む事あり、程過ぐれば薬せずして癒るものなり、俗にこれを五十腕とも五十肩ともいう。また長命病という」という記述があるそうです。
五十肩のほうが早くからあった言葉なのでしょうね。

かつては肩まわりで起こる別の病気も「肩関節周囲炎」に含まれていましたが、二頭筋腱炎、腱板炎などは区別され現在は「肩関節周囲炎=五十肩」の意味で使われることが多いようです。
凍り付いたように動かなくなるため海外ではFrozen Shoulder(フローズン・ショルダー)と呼ばれ、その訳語「凍結肩」もよく使われます。


五十肩では手を頭の後ろにまわす「結髪動作」や腰の後ろにまわす「結帯動作」がしづらくなり、衣服の着替えや入浴時など日常的な動作に支障が出ます。また横向き寝や寝返りをうつ時に痛みが出ると安眠の妨げになるでしょう。
五十肩は自然に治ることもありますが、関節がかたまり動かなくなるのを防ぐために運動療法をおこないます。
痛みの強い時期は安静が基本ですが、可能な範囲で動かします。痛くて腕を上げることができないときは腰を曲げて腕をだらりと下げるだけの「おじぎ運動」からはじめましょう。腕を前にあげずに体の方を動かして方のまわりをストレッチできます。
少し痛みが引いたら、おじぎの状態から腕を前後に振ったり円を描くようにまわす「振り子運動」にも挑戦しましょう。おじぎ(stooping)も振り子(pendulum)もアメリカの医師コッドマンによる提案ですが、とくに振り子のほうが「コッドマン体操」として紹介されています。

振り子運動ができる状態なら、痛くない方の手を使って腕を持ち上げる練習をしていきましょう。
壁に指をはわせて少しずつ上げていくのも有効です。
テーブルと並行に腰かけ、タオルでテーブルを拭くように腕を前後に動かす運動、外に開き内に閉じる運動もしていきましょう。

痛みがあるとき無理は禁物ですが、関節が固まって可動域が狭くなるのを防ぐため肩を動かしていくことはとても大切です。