ストレートネック

首ってふつうストレートじゃないの?

首や肩のコリがひどい方は「ストレートネック」を指摘されたことがあるかもしれません。
ストレートネックってなに?首(neck)ってふつうは真っすぐ(straight)じゃないの?としばしば聞かれますが本来、頚椎(首の骨)は横から見るとゆるやかなカーブを描いています。前方に向かって曲がっているので前弯と言います。姿勢や変形によってこの前弯が失われ真っすぐになることをストレートネックと呼ぶのです。
頚椎が前弯することで肩の真上に頭が位置するようになります。これは重い頭部を無理なく支えるための構造です。頚椎のカーブがなくなると、前方に位置した頭部を支える筋肉への負担はおおきくなり、肩凝りや痛みの原因にもなります。
さらに頭部が前方に位置すると、正しいカーブとは逆カーブの「頚椎後弯」状態となります。

どうやって予防するの?

ストレートネックを予防するには、よい姿勢をたもつことが大切です。
椅子に座るときは背中を丸めて顎を突き出すような姿勢はとらず、深く腰掛けて軽く胸を張り、肩の上に耳が来るような姿勢をこころがけましょう。長時間下を向いて覗き込むような体勢でいることは避け、そのためにパソコンのモニタや机の位置、椅子の高さを調節しましょう。

また、首や肩甲骨周りの筋肉をよくストレッチして柔軟性を保つことも重要です。
ここでは座ったまま簡単にできる、頭を前後に出す運動を紹介します。
1.頭を前方におおきく突き出す
2.顎を引いて頭を後方に引く
3.顎を引いたまま指を顎に当て水平に押し込む
これは腰のカーブを保持したまま行うことが重要なので、深く腰掛けて少しだけ腰が反って胸を張った状態でやりましょう。
首の運動をおこなったとき指先がしびれたり鋭い痛みが走ったりする場合は神経症状の可能性があるので整形外科などの医療機関を受診することをおすすめします。運動を無理に続けることも避けてください。

まとめ

・首の骨は前方に軽くカーブして頭を支えている。これを前弯という
・姿勢や変形により首のカーブがなくなり真っすぐになった状態がストレートネックと呼ばれ、肩こりや痛みの原因となる
・頭が前方に位置し逆カーブとなった状態を頚椎後弯という
・ストレートネックを予防するために正しい姿勢をこころがけよう
・首のストレッチや運動が有効だが首や手先に強い痛みやしびれが出るなら中止して医療機関を受診しよう

首はとてもデリケートで悩みも多い部位です。前回の腰の問題のように、デスクワークの方は特に姿勢に気を付け予防をこころがけてください。